無事を知らせる電話があった。失うコトが怖い。こんな感情はイツぶりだろう。安全な毎日なんて、当たり前ぢゃないって、アノ時は充分に分からされた筈だったのに。だからワタシは死んでしまうコトが怖かったのに。大切なヒトが急に居なくなるなんて考えるとマタ不安になった。誰かの温かい手に触れて、生きていられるコトは当たり前ぢゃないのに。自分の命も大切なヒトの命も、あんな風に奪われたくない。事故だけじゃなく天災もある。生きたい。本当に怖い。こんなコト書くべきじゃないかと思いながらも載せてる。巻き込まれた方やソノ周囲にかける言葉が浮かんでこないから。ソレを非難する声があったとしても、自分の想いしか残さない。

不意に彼女の最期の笑顔を思い出す。10年経っても色褪せない記憶。イマもソレだけが鮮明だ。鮮やかに、そして純粋に笑う彼女が目映い光の中で笑うんだけど、眩しすぎてワタシは手を伸ばせない。抱き締めらない。これからも彼女はきっと、ワタシが不安になる度に、アノ日の笑顔のままで微笑んで、生き続けるんだ。